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柚子胡椒の原料と産地|大分県日田生まれ、胡椒は0粒・材料は3つだけ

柚子胡椒の発祥はどこ?

  • 発祥地としてよく語られるのは大分県日田市の山あい。柚子の産地で、保存の効く薬味として仕込まれてきたとされます。
  • ただし発祥には諸説あり、九州各地の家庭で似た薬味が古くから作られてきた背景があります。
  • 商品として世に出した早い例のひとつが、日田・前津江の川津食品(昭和38年=1963年創業)。すり潰さず刻む「粒柚子胡椒」を作り続けています。
  • 名前に「胡椒」と付きますが、胡椒は一粒も入りません。九州の一部地域で唐辛子を「こしょう」と呼んできた名残です。

「柚子胡椒の発祥はどこ?」——結論から書くと、大分県日田市の山あいが発祥地としてよく語られます。ただし発祥には諸説あり、九州各地の家庭で古くから同じような薬味が作られてきた背景があります。

商品として世に広まった早い例のひとつが、日田・前津江の川津食品(昭和38年=1963年創業)です。柚子胡椒のふるさとの一軒として、すり潰さず刻む「粒」の柚子胡椒を作り続けています。

発祥地とされる大分・日田

日田は大分県の西部、福岡・熊本との県境に近い山あいの町です。柚子が採れ、冬の寒さが厳しく、保存の効く薬味を仕込む土地の条件がそろっていました。柚子の皮と唐辛子と塩——手に入る材料だけで作れる薬味として、家庭の台所で仕込まれてきたとされています。

いつから作られてきたかについては、家庭の味として長く受け継がれてきたものであり、正確な起源は分かっていません。商品として世に出した早い例のひとつが、日田・前津江の川津食品です。昭和38年(1963年)の創業以来、山の柚子畑と秘伝の配合を守りながら、柚子胡椒を作り続けています。

なお、発祥地については諸説あります。九州は柚子と唐辛子がそろう土地で、大分だけでなく、福岡・熊本・宮崎など各地の家庭で似た薬味が仕込まれてきた背景があります。「日田で生まれた」というより「九州の山あいで自然発生的に生まれ、日田が発祥地として広く語られてきた」と受け止めるのが実態に近いといえます。

なぜ「胡椒」と呼ぶのか

柚子胡椒の原料は、柚子の皮・唐辛子・塩の3つだけです。胡椒は使いません。

理由は呼び名にあります。九州の一部地域では、古くから唐辛子のことを「こしょう」と呼んできました。柚子とこしょう(=唐辛子)で作るから、柚子胡椒。名前がそのまま原料の記録になっているわけです。

発祥地の話とあわせて覚えておくと分かりやすい豆知識です。九州の方言に由来する薬味だからこそ、九州の山あいで生まれた——その背景が名前にも刻まれています。

すり潰すか、刻むか——発祥の地の「粒」

市販の柚子胡椒の多くは、柚子の皮と唐辛子をすり潰したペースト状です。均一に混ざり、料理にも溶けやすい形です。

一方で、すり潰さずに刻んで仕込む「粒」の柚子胡椒があります。日田・前津江の川津食品が、昭和38年(1963年)の創業以来つくり続けてきた独自の製法です。粒々の食感が残り、噛んだ瞬間に柚子の香りと辛みがはじけます。ペーストが「溶け込む薬味」だとすれば、粒は「主役になる薬味」に近い性格です。発祥地とされる日田の一軒が守ってきた、柚子胡椒の一つの形です。

もうひとつの分かれ目が、青か赤か。まだ青い柚子と青唐辛子で作る「青ゆずこしょう」は、香りが鋭く、辛さもまっすぐ立ちます。熟した黄柚子と赤唐辛子で作るものは、香りがまろやかで色も赤みを帯びます。

発祥地の味と、産地違いの味

同じ九州でも、産地によって柚子の品種も作り方も違い、香りの出方が変わります。

宮崎県西都市の銀鏡(しろみ)は、県内随一の柚子の産地です。この地で1978年に始まった農業生産法人・かぐらの里は、柚子を育てる人と加工する人が同じ土地にいるため、収穫した柚子をそのまま自社の工場へ運べます。原料は有機の柚子と有機の唐辛子。青ゆずこしょうは、青柚子ならではの鋭い香りが持ち味です。

発祥地とされる大分の「粒」と、宮崎の「有機・青」。どちらも柚子胡椒という同じ名前ですが、口に入れたときの立ち方はまるで違います。発祥の話を知ったうえで食べ比べると、九州という土地の広さと、家ごと・産地ごとに育ってきた薬味の懐の深さが見えてきます。

柚子胡椒の使い方

香りが命の薬味なので、開封後は冷蔵で保存し、早めに使い切るのが基本です。発祥の地・日田の「粒」から、宮崎・銀鏡の「青」まで——同じ名前で香りの立ち方が違う、九州生まれの薬味を、鍋の一箸から試してみてください。

よくある質問

柚子胡椒の発祥はどこですか?

九州の山間部で古くから作られてきた薬味で、なかでも大分県日田市の山あいが発祥地としてよく語られます。ただし発祥には諸説あり、九州各地の家庭で似た薬味が作られてきた背景があります。商品として世に出した早い例のひとつが、日田・前津江の川津食品(昭和38年=1963年創業)です。

柚子胡椒はいつ頃から作られていますか?

家庭の薬味としてはかなり古くから九州の山あいで仕込まれてきたとされますが、正確な起源は分かっていません。商品として広く出回るようになった早い例のひとつが、日田・前津江の川津食品で、昭和38年(1963年)から柚子胡椒を作り続けています。

なぜ大分県日田市が発祥地とされるのですか?

日田の山あいは柚子の産地で、冬の寒さが厳しく、保存の効く薬味として仕込む文化が根づいていたためとされています。ただし発祥には諸説あり、九州各地で同じような薬味が家庭で作られてきた背景もあります。

柚子胡椒に「胡椒」と付くのに、胡椒は入っていないのですか?

入っていません。原料は柚子の皮・唐辛子・塩の3つが基本です。九州の一部地域では唐辛子のことを古くから「こしょう」と呼んでおり、その呼び名がそのまま名前として残ったとされています。

青柚子と黄柚子の柚子胡椒はどう違いますか?

青柚子(未熟な柚子)と青唐辛子で作る「青ゆずこしょう」は、香りが鋭く辛さも立ちます。熟した黄柚子と赤唐辛子で作る「赤」は、香りがまろやかで色も赤みを帯びます。刺身や鶏には青、鍋や煮込みには赤が合わせやすいという使い分けが一般的です。

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