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福井県の風景(東尋坊)
Food Culture

福井県の調味料

若狭から京へ、運ばれた味。

東尋坊Photo: 雷太 / CC BY 2.0

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まずはこの2本

とば屋 壺之酢
福井県 / 小浜無添加
とば屋 壺之酢
「御食国・若狭で300年。壺が育てる、ツンとこない米酢。」
¥1,296 / 900ml
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奥井海生堂 利尻粉末昆布
福井県 / 敦賀だし
奥井海生堂 利尻粉末昆布
「敦賀で蔵に寝かせる「蔵囲」の老舗。利尻昆布を粉にした一袋。」
¥864 / 50g
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若狭湾で獲れた魚は、塩をして山を越え、京都へ運ばれました。その道は鯖街道と呼ばれます。都に届けるという前提が、この土地の保存と塩の扱いを鍛えてきました。

小浜には、壺で仕込む醸造酢の蔵が残っています。タンクではなく壺を使い、時間をかけて発酵させる静置発酵は、手間の分だけ角の取れた酸味になります。急がない造りが、そのまま味の輪郭になる例です。

若狭で育つ、まろやかな酢

福井の若狭では、米酢を壺(甕)に仕込み、三ヶ月以上かけて静かに発酵させる「静置発酵」の造りが続いています。速醸なら一日で仕上がる酢を、時間をかけて熟成させることで、ツンとした刺激が抜け、酸味が丸くなります。

若狭は古代から朝廷へ食材を献上してきた「御食国(みけつくに)」のひとつとされ、都に届けるための食材と、それに見合う調味料を用意する土地でした。壺という器と、待つという姿勢が、この土地の酢の性格に残っています。敦賀では日本海を渡ってきた昆布を蔵で寝かせる「蔵囲(くらがこい)」が伝わり、だしの旨みを引き出す文化も根づいてきました。

鯖街道と御食国

若狭湾で獲れた魚は塩をされ、峠を越えて京の都へ運ばれました。その道筋は鯖街道と呼ばれ、若狭小浜が起点のひとつとされています。若狭は淡路とともに古代の「御食国」に数えられ、平城京や平安京の食を支えたと伝わります。

都に届けるという前提が、この土地の塩の扱いと保存の技術を鍛えました。魚を塩と糠で長く漬けるへしこや、酢を壺でゆっくり仕込む静置発酵は、こうした食の要衝としての歴史の延長にあります。敦賀は江戸から明治にかけて北海道の昆布が船で運ばれる玄関口となり、蔵で冬を越させる「蔵囲」の手法が生まれた地とされています。

郷土料理と調味料

へしこ
サバなどを塩漬けにしたのち、米糠に半年から一年以上漬け込む若狭地方の保存食です。塩と糠の発酵で旨みが凝縮し、軽く焼いてご飯に合わせたり、薄く切って刺身のように食べます。
越前おろしそば
冷たいそばに大根おろしをのせ、だし醤油をかけて食べる越前地方のそばです。辛味大根を使うことが多く、そばの香りと大根の辛みがそのまま料理の主役になります。
さばのなれずし
塩をしたサバを米と一緒に長く漬け込む発酵ずしで、若狭に伝わります。冬の保存食としてつくられてきました。

福井県の蔵元・醸造元

この土地を掘り下げた読みもの

酢がツンとするのはなぜ? 1日でできる酢と、3ヶ月かける酢
酢のツンとした刺激はどこから来るのか。速醸発酵と静置発酵の違いを軸に、酸味がまろやかになる仕組みと米酢の選び方を、福井・小浜で300年続く壺仕込みの酢を例に解説します。
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